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空き家を売るときの方法は?損しない進め方のコツを解説

相続・空き家

盛井 直彦

筆者 盛井 直彦

不動産キャリア12年

不動産は分かりにくいことも多いため、できるだけ分かりやすく丁寧にお伝えすることを大切にしています。不動産の購入や売却は大きなお取引になりますので、お客様に安心して進めていただけるよう、誠実な対応をモットーにしています。


使っていない実家や相続した住宅など、空き家をそのままにしていて本当に大丈夫なのかと、不安を抱えている方は少なくありません。
倒壊や防犯面のリスクだけでなく、景観の悪化や近隣トラブル、さらに固定資産税などの維持コストも重くのしかかります。
とはいえ、すぐに売るべきか、リフォームして活用するか、あるいは解体して更地にしてから売るのがよいのか、判断に迷う場面も多いものです。
そこで本記事では、空き家を売る方法を中心に、放置するリスクや基本的な法制度、売却までの流れ、税金や支援制度までを順を追って解説します。
今の状況を整理し、自分に合った選択肢を見極めるための土台づくりとして、まずは全体像から一緒に確認していきましょう。

空き家を売るべきか迷う方への基本知識

空き家を長期間放置すると、建物の老朽化が進み、倒壊や外壁の落下などによる事故につながるおそれがあります。
また、人の出入りが少ない建物は不法侵入や放火など犯罪の標的となりやすく、防犯面でも大きなリスクを抱えます。
庭木の繁茂や外観の傷みが進むと景観を損ね、害虫の発生などから近隣住民の生活環境にも悪影響を与えます。
このような背景から、空家等対策の推進に関する特別措置法では、地域の安全と生活環境の保全を目的として、市区町村による空き家対策が位置付けられています。

とくに、倒壊など周囲に著しい悪影響を及ぼすおそれがある空き家は「特定空家」として市区町村から指導や勧告、命令の対象となる場合があります。
勧告を受けても改善されない場合には、行政代執行による強制的な除却が行われ、その費用が所有者へ請求されることもあります。
さらに、管理不全空家や特定空家として勧告を受けると、一般の住宅に適用される固定資産税等の住宅用地特例が解除され、土地の税負担が重くなる可能性があります。
このように、空き家を放置することは、近隣との関係や将来の費用負担の面でも大きなリスクを伴うため、早めに方針を検討することが重要です。

空き家を所有し続けると、毎年の固定資産税や都市計画税に加え、火災保険料や最低限の管理費用など、見えにくい維持コストがかかり続けます。
一方で、空き家については、売却する、賃貸として活用する、解体して更地にするなど、複数の選択肢があります。
解体すると住宅用地特例が適用除外となり土地の固定資産税が増加する一方、建物がなくなることで管理の手間や事故リスクを減らせるなど、費用と安心感との兼ね合いで判断することが大切です。
どの方法が適しているかは、空き家の状態や家計の状況、今後その土地を利用する予定があるかどうかによって異なるため、全体像を踏まえて検討することが欠かせません。

空き家をどうするか考える際には、最初に現状を正確に把握することが重要です。
具体的には、建物の老朽化の程度や雨漏りの有無、シロアリ被害など、安全性や補修の必要性を確認します。
あわせて、土地と建物の名義人が誰か、相続登記が済んでいるか、複数の相続人がいるかなど、権利関係を整理しておくことも不可欠です。
さらに、室内外に残された家財や荷物の量、電気・ガス・水道などの契約状況を洗い出しておくと、その後の売却や解体、活用の検討がスムーズに進めやすくなります。

確認項目 具体的なポイント 想定される対応
建物の安全性 傾きやひび割れの有無 補修の検討・解体判断
権利関係 名義人・相続登記の状況 登記手続き・相続人調整
残置物・ライフライン 家財の量と契約の有無 片付け計画と契約見直し

空き家を売る主な方法と向いている人の特徴

空き家を売る方法は、大きく分けて「そのまま売る」「リフォームして売る」「解体して更地で売る」の3つに整理できます。
国土交通省や地方公共団体の情報でも、空き家の利活用や流通を促す際に、建物を残すか、更地にするかといった選択が重要とされています。
それぞれの方法で、かかる費用や売れるまでの時間、買主のニーズが異なるため、自分に合った売却方法を理解しておくことが大切です。
まずは、3つの方法の基本的な違いを押さえておきましょう。

空き家をそのまま売る方法は、解体工事や大規模な工事費用が不要で、売主の初期負担を抑えやすい点が特徴です。
一方、リフォームを行ってから売る方法は、見た目や設備を整えることで、購入希望者の印象が良くなり、条件次第では売却価格の上乗せが期待できる場合があります。
また、老朽化が進んでいる場合には、建物を解体して更地として売り出すことで、土地としての需要を取り込みやすくなるケースもあります。
このように、建物の状態と買主のニーズを踏まえた選択が重要になります。

売却方法を選ぶ際は、売却までにかけられる時間、手元に残したい金額、そして自分や家族がどこまで手間を負担できるかを整理することが役立ちます。
たとえば、早く処分したい場合は、現況のまま売却したり、条件によっては専門家に早期売却の相談をしたりする選択肢があります。
反対に、時間に余裕があり、一定の費用を投じても手取り額を増やしたい方は、必要な範囲でのリフォームや解体を検討することも考えられます。
このように、自身の事情を整理しながら、無理のない売り方を選ぶことが大切です。

空き家の築年数や老朽度、立地条件も、向いている売却方法を考えるうえで欠かせない要素です。
国土交通省の資料でも、老朽化や立地条件が空き家の流通を難しくしている要因として挙げられており、建物の状態や周辺環境を踏まえた判断が求められています。
築年数が古く、構造や設備の劣化が進んでいる場合は、更地として需要を探ることが有力な選択肢となることがありますが、比較的新しい建物であれば、そのままか軽い手入れで売却できる場合もあります。
このように、物件ごとの条件に応じて、現実的な売却方法を見極めていくことが重要です。

売却方法 主なメリット 向いている人の特徴
そのまま売る 初期費用を抑えやすい 費用負担を最小にしたい
リフォームして売る 見栄え向上で成約期待 時間と費用に余裕がある
解体して更地で売る 老朽家屋でも需要を期待 老朽化が進み安全性が不安

空き家を売る具体的な流れと必要な手続き

空き家を売る際は、まず売却価格の検討と並行して、室内外の片付けや不要物の処分を進めることが大切です。
同時に、雨漏りや設備故障など最低限の不具合があれば、修繕した方が印象が良くなりやすいです。
さらに、建物の状態を第三者が確認する住宅診断(インスペクション)を実施すると、買主が安心しやすく、売買交渉も進めやすくなります。
こうした準備を行うことで、査定額の妥当性を判断しやすくなり、その後の売却活動をスムーズに進めやすくなります。

準備が整ったら、不動産の市場価格の目安を把握し、査定を受ける段階に進みます。
一般的な売却の流れは、査定、媒介契約、販売活動、内見対応、条件交渉、売買契約締結という順で進みます。
この過程では、希望価格と相場価格の差を意識しながら、売り出し価格を設定することが重要です。
また、内見時に指摘された点への対応や、引き渡し時期、付帯設備の扱いなど、条件面の調整を行い、双方が合意した内容を書面化して売買契約を締結します。

売買契約後は、引き渡しと精算に向けた具体的な準備を進めます。
一般的には、残代金の受領、固定資産税などの精算、所有権移転登記の申請、鍵の引き渡しを同じ日に行う流れが多く見られます。
この時点までに、抵当権があれば抹消の段取りを整え、公共料金の清算や解約手続きも事前に確認しておく必要があります。
引き渡し当日は、物件の最終確認を行ったうえで残代金を受け取り、登記関係の書類に署名押印し、鍵を渡すことで売却手続きが完了します。

段階 主な内容 確認したいポイント
準備段階 片付け・簡易修繕 不具合箇所の洗い出し
契約まで 査定・販売・交渉 売却価格と条件整理
引き渡し 残代金受領・登記 精算内容と最終確認

空き家を売るときに必ず押さえたい税金と支援制度

空き家を売るときには、まず譲渡所得税と住民税、復興特別所得税といった所得に対する税金が関係します。
さらに、売買契約書に貼る印紙税や、所有権移転登記などに伴う登録免許税も確認しておくことが大切です。
税金は譲渡益の有無や所有期間などによって変わるため、国税庁の案内や最新の税率表を事前に確認しておくと安心です。
売却後の手取り額を把握するためにも、契約前に概算の税負担を試算しておくことをおすすめします。

相続で取得した空き家を売却する場合には、「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」の特例が利用できる可能性があります。
一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できるしくみで、適用期限や対象要件は法改正により随時見直されています。
例えば、売却期間や家屋の耐震性、相続後の利用状況などが主な確認事項となります。
国税庁の最新情報や、自治体が発行する確認書の案内を必ず確認し、自分のケースで特例が使えるかどうか整理しておくことが重要です。

税金以外にも、自治体による空き家対策の補助金や、空き家バンク、相談窓口などの公的支援を上手に活用することが有効です。
多くの自治体では、空き家の売却や利活用に関する専門相談や、改修工事への補助、空き家バンクを通じたマッチング支援などを行っています。
支援内容は自治体ごとに異なるため、まずは自治体の空き家情報サイトや住宅政策担当部署の案内を確認し、自分の空き家が対象となる制度を探すとよいでしょう。
国や自治体の窓口を早めに把握しておくことで、売却時の負担軽減や手続きのスムーズな進行が期待できます。

確認したい項目 主な内容 調べる際の窓口
売却時の税金 譲渡所得税・住民税など 国税庁サイト・税務署
税制優遇の特例 3,000万円特別控除の要件 国税庁サイト・税理士
公的支援制度 補助金・空き家バンク情報 自治体の空き家相談窓口

まとめ

空き家は放置すると、倒壊や防犯などのリスクだけでなく、固定資産税などの負担も続きます。
早めに現状を整理し、「そのまま売る」「リフォームして売る」「解体して更地で売る」など、自分に合う方法を選ぶことが大切です。
売却には価格検討や手続き、税金や特例の確認など、専門的なポイントも多くあります。
当社では、空き家の状態確認から売却方法の提案、税金や支援制度のご相談まで、まとめてサポート可能です。
「何から始めればよいか分からない」という段階でも構いませんので、まずは一度お気軽にお問い合わせください。

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